2018/02/19

月玉子、お母さんになる。②


さて、突然の腹痛からの入院で子宮内膜症と4~5㎝サイズのチョコレート嚢胞がある事が分かり、またそれによって不妊になっている可能性がある事を知ってから。


地獄のような痛みで死ぬかと思った事で、自分の人生を走馬灯のように思い返すみたいなことが起きて、私は早く天国に行きたいな~っていつも思っていたけど、実際死ぬのかと思ったらちょっとこのままじゃこの世でやらなきゃいけない事に本気で取り組んでなさ過ぎて、大事な人たちに伝えなきゃいけない事を伝える努力もしてなさ過ぎて「天国に行っても神様に顔合わせできなくない?!まだ死ねない…」と思いました。これは私にとってすごく良かったことだと思います。ちょっとここから気合入れなおして本当に大事な事を伝える為に生きていかなきゃって、改めて決心できたから。



嚢胞は毎月の生理のたびにサイズアップしてしまうというので、「直ぐに専門の外来を探して嚢腫の手術をしてもらおう!」と考えました。そして子宮内膜症外来のある大きな病院へ行ける事になりました。

けれど受診してみると、早く手術をすれば解決すると思っていたほど単純なことではなく、子供を授かりたいという願いがある以上は色々な治療の選択肢やそれらのタイミングの決め方があって、どうしたいか、どうするかは自分の決断に任されるところが大きいのだという事が初めて分かり悩みました。

悩んだ要素をいくつか挙げると…


・手術をすれば排卵を邪魔するものが無くなるので受精の可能性が高まるが、4~5年で再発する人が多く、早い人では2か月で再発してしまう事も。(妊娠を希望しない場合は嚢胞がサイズアップしないように薬で生理を止める事もできるが、希望する場合は術後なるべく早くに妊娠したほうが良い)

・手術をすると卵巣を大きく削ることになるので卵子の数がごっそり減る。全摘出しなきゃいけない場合もある。つまり、卵子の数は限られているのでチャンスの回数は確実に減る。(リミットは近づいてしまう)

・嚢腫は右側だけとは限らず、開けてみないと分からない。手術してみたら左右にあるという事が分かる可能性や卵管が詰まっている事もある。(その場合、両方を取ってしまうか片方残すか…)

・嚢腫の問題以外にも不妊かどうかの検査をしてみてから、手術をする前にできる事を試して自然妊娠の可能性にかけていくのもあり(妊娠できれば生理も止まるので子供が生まれるまで嚢胞がサイズアップすることはないため)


手術をして嚢胞を取ったらすぐに妊娠できたという人もいて手術を勧める人もいるし、卵巣を削るリスクがあるので慎重にした方がいいという人もいるし、6㎝というサイズは手術すべきサイズと考える医師もいればまだ大丈夫と考える医師もいる微妙なサイズで、何をどういう順番で優先したらいいんだろうと、頭を整理するのが難しかったです。


私は初めは家族と相談してやっぱり手術を優先しようと決めてそのように病院に伝え、予約がいっぱいで4か月先くらいにしかとれなかったのですが1度予約を取ることにして、それまでの間は嚢腫が大きくならないように薬を飲むことになりました。

けれど、どうしてもその決断に自信は無くて、色々なリスクについて調べたり考える内に、やはり先に不妊検査をして嚢胞が危険なサイズになる前にできる事をできるだけやってみたほうが良いのかも知れないと思い直し、手術の予約をキャンセルすることにしました。そこからまず不妊検査と不妊治療のための通院が始まりました。


検査は恥ずかしいし痛いし何もかもが辛くて、そんなに自分がキツくなるとは想像できなかったので、耐えられるように祈って祈って、でも毎度の内診泣いていました。沢山の採血には慣れもしたけれど、一番恐ろしかったのは卵管造影検査でした。あれは何と例えたらいいんだろう…。謎の液体を体内に注入されながら真っ裸で宇宙に投げ出されてパーンて破裂して人体が粉砕する寸前みたいな痛み…って感じかな…。(白目)嚢胞発見のきっかけとなった地獄みたいな腹痛で死を感じた時、事故とかそういう外からの痛みは別として内側の痛みの中であれ以上のものってあるの?くらいに思ったけど、宇宙で破裂寸前みたいなののがその何百倍もしんどかったです。いっそ殺して下さいってくらい。あれはもう一生やりたくないです。(卵管の詰まり具合で人によって痛みに差はあるそうなのでこれは私個人の感想ですが)


検査は一つ一つ進んでいきましたが嚢胞のある場所は相変わらずちょいちょい痛むし、この病院に決めたことも手術を後回しにすることも自分で決めたのに、というか自分で決めたからこそ、その選択が正しいのか未だに確信がなくて、色々とググればググるほど迷いが出てきて、それでも自分で選んで進んでいくしかないし、でもこんな思いをして頑張っても子供が与えられるかどうかなんて分からないなんて…とか、あ~正解が欲しい~確信が欲しい~とか、毎日ぐるぐる考えながら祈っていました。

そんな中、毎日読んでいる聖書でヨシュア記のある箇所に当たった日、ズドンと心に一つのアイディアと確信が与えられました。それは、このまま西洋医学の病院での検査を続けながら、同時進行で東洋医学の治療も受ける事でした。


昔お世話になっていた漢方医の先生が「物事には陰と陽、つまり影(裏)の部分と光(表)の部分があって、医療において東洋医学は陰であって、西洋医学でどうにもならない部分を陰でサポートする役割だ」ということを言っていました。そのことがヨシュア記の7,8章を読んだ時に「恐れてはならない。おののいてはならない」「あなたの手に与えた」「あなたは町のうしろに伏兵を置け」という言葉に重なってハッとして、なんとなく不安だった自分の治療の戦略に確信を得たような気がして、その先生を頼って漢方の治療も始める事に決めました。

事情を話すと「よく思い出してくれたね」と先生は喜んでくれて、「身体の問題を解決していけば、自然な方法で妊娠出来るようになる」とのことでした。私も過去に自分の病気から立ち直れた恩人の先生なのでなんだかやっと安心しました。漢方で処方された薬はとんでもなく不味かったし、更に乳製品や甘い物(果物も!)など食事に制限を与えられて(それも私の好きなものばかり)それまでの1か所の通院に加えて負担は増したけれど、心は平安でした。


しかし、そんなこんなで半年が過ぎた頃、西洋医学の方の医師からついに
「ここまでの経過でできなかったのでもう自然妊娠は難しい。次の段階に進んだ方が良いと思います。」と宣言されました。次の段階とはつまり人工授精に踏み切るということです。



づく